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【第3回】那覇の景観資源-小禄~奥武山周辺

前置き

「那覇の景観資源指定候補」の現状をシリーズで紹介します。

那覇の景観資源(都市景観資源)とは?
「都市景観の形成上重要な価値があると認められる樹木や石垣、拝所、建築物などを対象として、都市景観資源指定候補の選定を行い、所有者の同意を基に那覇市が指定した物件(資源)」のことをいいます。
第1回~6回景観資源指定候補集(PDF/8.9MB)
那覇の都市景観資源指定物件(PDF/2.5MB)

記事を書くにあたって4つの注意事項。
1、個人所有の物件は撮影許可等が発生するので紹介しません。
2、公園や街路樹などの所有者が公の物件のみを紹介します。
3、不定期で景観資源シリーズ記事を更新します。完結するかは不明です。(ここ重要)
4、景観資源指定候補集では、ナンバリングが地区を跨がりバラバラでうたれています。当ブログでは順不同で紹介します。

僕が見た印象を5段階で評価します。
5→選定当時と比べ、ほぼ変わらず残っている状態。
4→選定当時と比べ、変化が見られる状態。
3→選定当時と比べ、大きく変化が見られる状態。
2→選定当時と比べ、大きく変化見られる上に存続が危ぶまれる状態。
1→存在しない。

「景観資源候補」の中から「都市景観資源」に選定された物件は(都市景観資源)と記載しています。
これまでに更新した「那覇の景観資源シリーズ」のブログ記事はこちらをクリック

No.10

No.10:クヮーディーサーの巨木と林
場所:字小禄(Googleマップ)
所見:安次嶺自治会館側の樹林。松やデイゴと共に街路に緑陰を提供している。
選定:1993年(平成5年)
状態:1
YouTube:0:09~

一言メモ:一見すると巨木と林は残っているように見えますが、クヮーディーサーではありません。残念なことに景観資源は失われています。
しかし、松やその他の群生は今も残っており景観として美しいので、保存に努めるべきでしょう。
ちなみに、クヮーディーサーとはコバテイシ(モモタマナ)の沖縄での呼び名。

No.45

No.45:宇栄原クシヌカー
場所:宇栄原3丁目(Googleマップ)
所見:手入れの行き届いたカーである。ニービに梵字を刻んだ碑ある貴重。
選定:1993年(平成5年)
状態:4
YouTube:0:44~

一言メモ:ヤシ科の木が1本も残っていません。選定当時と比べ多少変化が見受けられます。
しかし、クシヌカーと梵字碑は残っており、手入れの行き届いたカー(井泉)としては健在です。
ニービとは沖縄大百科事典より抜粋すると「淡黄色の砂質の堆積層。堆積層中に硬砂岩(ニービの骨)が含まれており、加工研磨して石材(碑文など)として利用される」と記載されています。

No.56

No.56:落平(ウティンダ)
場所:山下町(Googleマップ)
所見:昔、船舶の用水源であった樋川とその崖は、当時の那覇の地形を残し貴重。
選定:1993年(平成5年)
状態:5
YouTube:1:21~

一言メモ:今もほぼ変わらず選定当時の状態で残っています。
かつては琉球石灰岩とクチャ(泥岩)と接合部分から小滝ように水が湧出しており那覇市街地からたくさんの人が水汲みに来たらしい。
松林と相俟ったその景色は多くの詩が詠まれており、それはそれは名勝だったそうな。
戦後にアパートや住宅が建ち、湧水は激減しました。

No.67

No.67:小禄民家の石垣、石畳道、カー
場所:字小禄(Googleマップ)
所見:見事な石垣と石畳。クシンガーガーと樹林も歴史的景観を形成している。
選定:1993年(平成5年)
状態:4
YouTube:2:06~

一言メモ:選定当時と比べ、石畳の一部が崩れており多少変化が見受けられます。
所見の「クシンガーガー」とは井戸のこと。
この周辺にはカーや石畳、小禄ノロ関連の文化財が多く残されています。それは別の機会に紹介したいと思います。(忘れていなければね)

No.70

No.70:山下龍宮神御嶽
場所:山下町(Googleマップ)
所見:クービシンの御嶽をいう。ニービと石灰岩、松や他の樹林で覆われている。
選定:1993年(平成5年)
状態:4
YouTube:3:02~

一言メモ:選定当時と比べ、枝ぶりに多少変化が見受けられます。
No.56「落平」の近くにある御嶽で、所見にある「ニービと石灰岩」から推察するに連なる地形だったのでしょう。
御嶽のすぐ隣には山下洞人が発見された洞穴もあります。(山下第一洞穴遺跡公園)
龍宮神とは、海の彼方より島に豊穣をもたらし、現世の島人の願望をみたしてくれる神のこと。
龍宮信仰は「海上他界」や「海上安全」「大漁祈願」「旅行先の安全祈願」など多くの信仰が融合したもの。
所見の「クービシンの御嶽」については調べても不明だったので、知ってる人がいるならコメントください。

No.85

No.85:小禄の御嶽と殿
場所:字小禄(Googleマップ)
所見:字小禄の最も申請な御嶽と、祭りの場所である殿が古の姿を変えずに残る。
選定:1993年(平成5年)
状態:5
YouTube:3:24~

一言メモ:森口公園として整備がなされていますが、ほぼ選定当時の状態で残っています。
かつてこの地に金満泰期(察度の弟)が小禄グスクを築いたとされています。周囲には御嶽や拝所が多数点在しており、それらを残して必要最低限の公園整備がなされています。

No.141

No.141:字小禄のクヮーディーサー
場所:字小禄田原724-1(Googleマップ)
所見:区画整理地域内の小高い丘に残った数本のクヮーディーサー、素晴らしい緑の景観を形成し、地域のランドマークとなっている。
選定:1999年(平成11年)
状態:1
YouTube:4:13~

一言メモ:小禄星空公園として整備がなされていますが、クヮーディーサーは見当たりませんでした。残念なことに景観資源は失われています。
しかし、松林が形成されており景観として美しいので、現在の状態を維持するように務めてほしいと願います。

記事中の情報

那覇の景観資源指定候補集(8.9MB)→こちら
那覇の都市景観資源指定物件→(2.5MB)→こちら
「那覇の景観資源」Googleマイマップ→こちら

※代表してNo.56「落平(ウティンダ)」の地図を掲載します。

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