那覇市与儀公園、沖縄気象台のデイゴの標本木が伐採されていました。
この木に関しては当ブログでも度々取り上げてきたので、非常に残念です。
生物季節観測の廃止
2020年11月10日、気象庁は生物季節観測の対象を6種目9現象に変更すると発表しました。
これまで、全国の気象台・測候所58地点で、植物34種目、動物23種目を観測してきましたが、2021年1月からは、動物23種目は全廃し、植物も①アジサイの開花 ②イチョウの黄葉・落葉 ③ウメの開花 ④カエデの紅葉・落葉 ⑤桜の開花・満開 ⑥ススキの開花 以外は廃止するとしています。
廃止理由は以下の通りです。
近年、気象台・測候所周辺の生物の生態環境が変化しており、植物季節観測においては適切な場所に標本木を確保することが難しくなってきています。また、動物季節観測においては対象を見つけることが困難となってきています。
引用:気象庁「生物季節観測の種目・現象の変更について」
沖縄気象台は、植物10種目・動物8種目を観測してきましたが、桜、梅、すすき以外は廃止されるものと思われます。
すなわち、デイゴの観測も廃止されるので、標本木は不要となるわけです。
衰弱してた

2019年5月12日に更新した記事「デイゴの標本木、死にそうなんじゃないか疑惑」でも触れていますが、この木は相当衰弱していました。2019年には観測史上初、デイゴの開花を確認できずにいました。
葉は一枚も生えず、根や幹はボロボロに朽ちていました。
そして前述の通り、生物季節観測も廃止となるので、倒木の危険などを考慮して伐採したのでしょう。
写真集
立派な大木だったんですが、もう見ることはできません。
記事中の情報
生物季節観測の種目・現象の変更について(PDF)|気象庁→こちら
生物季節観測|沖縄気象台→こちら
2019/05/12更新:デイゴの標本木、死にそうなんじゃないか疑惑
キーワード:基準木,標準木
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