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那覇市新文化芸術発信拠点施設の命名権導入について考える

当ブログでは、これまでに「那覇市新文化芸術発信拠点施設」(以下、新那覇市民会館)について2つの記事を公開しました。
2018/03/17更新:「新那覇市民会館について」
2018/12/09更新:「新那覇市民会館について-その2」

那覇市議会2018年9月定例会では、新那覇市民会館の請負契約、議案第106号~109号(建設・電気・機械1工区・機械2工区)の4つの議案が賛成多数で可決されました。
また、2018年12月定例会でも、議案第129号(舞台照明)と議案第130号(舞台音響)が賛成多数で可決されました。
2021年度の開館に向けて工事は動き出しています。

しかし、僕は過去の2つの記事でも新市民会館の計画には異を唱えており、初期段階から愚策だったと思っています。
翁長前市長の私案が中心となり計画が進み、他地域との比較検証、立地条件、事業費の内訳、交通渋滞問題、公共交通機関の利用促進、文化投資額に於いて悲惨な状況となっています。
今から計画を見直すと、開館が8年以上延びることになり、市民の文化芸術面で影響が生じます。
市議会でも、請負契約がそれぞれ可決されていることから、現計画のまま進むしかありません。

このように後戻りができない状況で、行政は愚策の中から知恵を絞り、立て直しを図らなければなりません。
与儀公園隣の旧市民会館は築50年に迫り、老朽化や耐震強度に問題があるので建て直しは必至です。オオバコの建設ですから、お金がかかるのはしょうがないこと。
しかし、その中から収益化などで知恵を絞り、文化投資額などの維持管理費の足しにしてほしい。
それが納税者である那覇市民の願いだと思います。

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名称募集

下記のように、那覇市はホームページや広報紙などで、新那覇市民会館の名称を募集しています。採用者には賞金3万円を贈呈するらしい。

出典:「那覇市新文化芸術発信拠点施設(新市民会館)の施設名称募集について」より

【募集要項】

  1. 応募資格
    市内に在住、在勤、在学の方。一人3点まで。
  2. 応募期間
    2019年6月3日(月)~2019年6月27日(木)迄
  3. 応募内容
    大ホール、小ホール、練習室、共用ロビー等を有する、施設全体の名称。
  4. 応募方法
    次の事項を、すべて記載又は応募用紙に記入の上、最寄りの応募箱へ投函又は郵送、ファックス、電子メールで応募。募集専用サイトからも応募することが出来る。
    ①応募する施設の名称とふりがな ②応募する名称の意味・理由 ③氏名とふりがな
    ④電話番号 ⑤応募者の住所 ⑥勤務先名・勤務先住所(那覇市以外にお住まいの方)
    ⑦学校名(那覇市以外にお住まいの方)
    応募用紙の配布及び応募箱の設置場所:那覇市役所(1階総合案内)、真和志支所、小禄支所、首里支所、なは市民協働プラザ(2階)、中央図書館、小禄南図書館、首里図書館、若狭図書館、石嶺図書館、繁多川図書館、牧志駅前ほしぞら図書館
  5. 募集条件
    応募する名称には、「那覇」の文字を入れる又は「那覇」をイメージさせる名称。
    ※「那覇」の文字を入れる場合、表記は漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字等可。
    ・記号の使用は不可。
    ・自作の未発表作品で、他の名称や商標などに類似していないもの。
  6. 選定方針
    ・親しみやすく、覚えやすい名称であること。
    ・施設の性格や理念に適している名称であること。

詳しくは募集要綱(PDF)でご確認下さい。

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命名権導入

これは収益のチャンスなんじゃない?
命名権を導入し、ネーミングライツパートナーを募ることはできないのでしょうか?

2019年4月、那覇市が整備し、NTT西日本沖縄支店が運営を行っている「NAHA CITY FREE Wi-Fi」は、命名権利益などを基盤に運営を行うことが発表されました。
また、奥武山野球場と同屋内運動場の命名権は沖縄セルラー電話が年間2080万円で取得しており「沖縄セルラースタジアム那覇」の愛称はお馴染みとなっています。
お隣の浦添市でも、浦添運動公園の命名権を年間2000万円で公募し、ANAが取得しました。2018年10月から「ANA SPORTS PARK 浦添」の愛称が用いられています。

その他の沖縄県内における命名権導入施設は以下の通りです。(数年契約の場合、総額÷年数=年額で算出)

名称  年額
ユーグレナ石垣港離島ターミナル 1092万円
コザしんきんスタジアム 650万円
JTAドーム宮古島 300万円
かいぎんスタジアム国頭 100万円
かりゆしホテルズボールパーク宜野座 550万円
アトムホームスタジアム宜野湾 600万円
タイピック県総ひやごんスタジアム 388万円
ZANPAプレミアム残波岬ボールパーク 250万円
オキハム読谷平和の森球場 200万円
検討中:那覇クルーズ船ターミナル 検討中
検討中:沖縄市コミュニティーバス 検討中
Wikipedia引用、一部加筆

県内で命名権を導入している施設の多くはスポーツ関連施設のようです。市民会館(文化施設)への命名権導入の事例は調べた限り県内ではありませんでした。
しかし、県外では市民会館(文化施設)への命名権導入の事例は多数あるようです。その一部を紹介します。

市民会館(命名) 年額
札幌市民ホール(カナモトホール)  2000万円
青森市民ホール(リンクモア平安閣市民ホール) 216万円
郡山市民文化センター(けんしん郡山文化センター) 520万円
前橋市民文化会館(昌賢学園まえばしホール) 200万円 
八王子市民会館(オリンパスホール八王子) 2500万円
立川市市民会館(たましんRISURUホール) 1000万円
小金井市民文化交流センター(小金井 宮地楽器ホール) 300万円
相模原市立文化会館(相模女子大学グリーンホール)  1500万円
綾瀬市文化会館(オーエンス文化会館) 120万円
射水市新湊中央文化会館(高周波文化ホール) 100万円
韮崎市文化ホール(東京エレクトロン韮崎文化ホール) 550万円
多治見市文化会館(バロー文化ホール) 200万円
名古屋市民会館(日本特殊陶業市民会館) 5000万円
稲沢市民会館(名古屋文理大学文化フォーラム) 300万円 
大府市勤労文化会館(愛三文化会館) 100万円
松阪市民文化会館(クラギ文化ホール) 410万円
泉佐野市立文化会館(エブノ泉の森ホール) 280万円
尼崎市総合文化センター(あましんアルカイックホール) 700万円
広島市文化交流会館(広島文化学園HBGホール)  1200万円
観音寺市民会館(ハイスタッフホール) 1200万円
熊本市民会館(市民会館シアーズホーム夢ホール) 1200万円
Wikipedia引用

上記の市民会館(文化施設)の多くは、市の外郭団体や指定管理企業が運営管理を行っているようです。
熊本市・広島市・名古屋市・札幌市のような政令指定都市の契約金を参考にするのは、那覇市の規模ではちょっと難しいと思うので諦めましょう。

しかし、青森市・郡山市・前橋市は、那覇と同様の中核市であり、総人口も約30万人前後と参考に適した自治体です。
青森市→216万円。郡山市→520万円。前橋市→200万円。
これら自治体と、沖縄県内で命名権導入したスポーツ施設などを参考にすると、新那覇市民会館の命名権を200~500万円で募っても良いのではないでしょうか?(欲をかけば500万円以上がいい。高ければ高いほどいいが、総スカンにならない程度で)

もちろん、”那覇らしい”名称を一般から募り、変わること無く使われ続ける名称もいいとは思います。
しかし、施設の維持管理に投じられる税金(文化投資額)は、毎年3億9000万円。旧市民会館時代より2億1000万円も増加しています。
いたるところから費用を捻出する方がいいと僕は思いますが…..。

那覇市議会では?

那覇市議会でも、新那覇市民会館の命名権導入について触れた議員がいたようです。

平成30年(2018年)9月定例会-09月13日

前泊美紀市議:(前略)現市民会館をどういうふうに今後するのかということに関しましても、また新しい市民会館をより盛況なものにするためにも、財政的な工夫というのが非常に問われてくることかと思います。
例えば奥間亮議員からありましたPFIの活用などの提案もありましたけども、今の市民会館を今後どうするかということでは、やはりPPPという観点も非常に必要になってくると思いますし、新しい市民会館はネーミングライツという考え方もあるかもしれません。
また、市の複合施設の中で収益性のあるものを入れていかなければ維持管理も難しいのではないか、さまざまな観点がありますので、こういった財政面については今後また取り上げさせていただくとしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。

※PFI:公共施設等の設計、建設、維持管理及び運営に、民間の資金とノウハウを活用し、公共サービスの提供を民間主導で行うことで、効率的かつ効果的な公共サービスの提供を図るという考え方。
※PPP:公民が連携して公共サービスの提供を行うスキーム。官民連携。

ー議会録はこちらより引用

まとめ

「一般から募った収益のない”那覇らしい”名称か?」
「企業名やブランド名が入った収益のある名称か?」
みなさんはどっちがいいと思いますか?

追記(2019年6月3日)

当記事のツイートに対し、那覇市議会議員の新垣淑豊さん(自民)がリプライをくれました。ありがとうございます。
最初は市民から名称を募集し、後にネーミングライツパートナーを検討するそうです。
ちゃんと那覇市は考えていたんですね。よかったです。

今後は文化投資額の圧縮や高稼働率なども頑張ってほしいですね。

追記(2019年8月5日)

浦添市は、てだこホールの命名権合意を発表しました。
沖縄県内では初めての市民ホールへの命名権導入です。
パートナー企業は、株式会社アイム・ユニバースで5年間の契約です。契約金額は非公開のようです。
新那覇市民会館も見習ってほしいですね。

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追記(2019年9月25日)

那覇市は、名称決定をホームページ上で発表しました。
名称は「那覇文化芸術劇場 なはーと」となりました。

ページが見つかりません|那覇市公式ホームページ

記事中の情報

那覇市役所:「那覇市新文化芸術発信拠点施設(新市民会館)の施設名称募集について」→こちら
那覇市役所「新文化芸術発信拠点施設基本設計について」→こちら
2018/03/17更新:新那覇市民会館について
2018/12/09更新:新那覇市民会館について-その2

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この記事を書いた人
まぁびぃ

ハンドルネーム:まぁびぃ。
1995年1月30日、沖縄県那覇市出身。
2007年から2017年までは、Amebaでブログ運営をしていました。
現在は、WordPressで運営しています。
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