記事を書くにあたって、2022年4月に急逝された金城館長のご冥福をお祈り申し上げます。
沖縄最古の映画館「首里劇場」。
1950年開業し、今年で72年目になります。成人映画館として長年異彩を放ち、2021年は名画座として再スタートを切りました。
そして前述の通り、名物館長の金城政則さん(3代目館長)が急逝され、老朽化も相まり存続が危ぶまれています。
首里劇場のファンが立ち上げた集い「首里劇場友の会」に問い合わせると、内覧ができるとのことなので行って参りました。
写真集
▲2階席から見たスクリーンと舞台
▲つっぱり棒で支えられなんとかもってる
▲漆喰で描かれたレリーフ
▲右の鳳凰(漆喰)痛みが激しい。
▲左の鳳凰(漆喰)右の鳳凰に比べると損傷は少ない。
▲舞台正面左側の花道と窓
▲舞台上から見た客席
▲この椅子は真和志琉映からもらったやつらしい
▲壊れた椅子
▲「君聞くか 新生の声 首里市の劇場」と落書き。1950年の開業から4年後の1954年に首里市は那覇市に吸収合併されたことから、1950年〜1954年の間に書かれたと思われる。
▲舞台裏にあった かつての広告①。瑞泉酒造など。
▲広告②。写真館「ホープ」は首里劇場の目の前にあったらしい。
▲初代館長は旧三越があった場所でも映画館を運営していたらしい。主にニュースを放映してたとのこと。
▲公演役者たちのご飯を作っていたらしい。
▲舞台裏は相当朽ちてる印象。歩いていて床が抜けないか怖かった。
▲荷物が多い
▲緞帳。松竹の絵が確認できる。米軍からの流れものらしい。テントの布を再利用したと推察されるとのこと。
▲2階にある映写室へ。階段が右側しか歩いちゃダメ!なぜなら壊れるから。
▲映写機
▲フィルムがセットされたまま
▲フィルムに描かれた「椰子の実の詩」
▲映写室の窓から見る舞台とスクリーン
▲二階席。雨漏り対策のブルーシートだらけ。
▲この先は危険っぽい。
▲禁煙室の看板。ガラス製で割れている。
▲そこらへんに転がってたフィルム。「東宝 日本ニュース第0号」
▲小便する場所。
▲大便する”穴” トイレットペーパーは常設してなかったらしい。
▲受付の内部
▲受付
▲受付横の黒板
▲責任者欄の金城田真氏は2代目館長(3代目館長の父)
▲可愛い焼き物
▲首里劇場と僕
存続は?
作り物ではないマジのノスタルジックは怖さを感じます。
歩いてて、「床抜けるんじゃないか」とヒヤヒヤするし、大勢を集める施設として「大丈夫だったのか?」という疑問が残ります。
実際、行政からは営業停止の勧告を2回受けたそうです。消防法でも色々あったとのこと。
多分、有志たちが行政に働きかけて首里劇場の存続を訴えかけているのでしょうが、旧那覇市民会館の存続にも消極的だった那覇市が民間の劇場、ましてや停止勧告を2回も出した施設に救いの手を差し伸べるとは思えません。成人映画館として歩みも考慮される事柄です。
遺族が相続したとしても、修繕費や維持費は相当かかると思います。有志の支えも限界があるでしょう。
沖縄タイムスの報道によると、遺族は閉館の意思を示しているそうです。
「取り壊し」が現実味を帯びている首里劇場を自分の目で見て実際に触れる体験できる時間はそう残されていないのかもしれません。
記事中の情報
首里劇場ホームページ→こちら
首里劇場友の会→こちら
Wikipedia「首里劇場」→こちら
沖縄に現存する最古の映画館「首里劇場」閉館へ|沖縄タイムス→こちら
2019/04/20更新:はじめての首里劇場-第11回沖縄国際映画祭
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住所:〒903-0823 沖縄県那覇市首里大中町1丁目5 首里劇場
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