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神の島【久高島】に行ってきた。

2022年4月17日、久高島へ行ってきました。
沖縄本島知念岬(南城市)の東方約5kmにある島で、「神の島」として有名です。

琉球創世神アマミキヨが降臨したとされ、12年に一度行われるイザイホーは民俗学の分野ではあまりにも有名。島内各地には御嶽や聖域が点在し、沖縄第一とも言われる「フボー御嶽」は男子禁制の御嶽で、現在は何人たりとも立ち入りが禁止されています。
島内にある植物や石、動物などの島外への持ち出しも禁止されており、久高島に渡られる際はこのような掟を事前に把握しておくことをオススメします。

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フボー御嶽

※立入禁止区域。望遠で撮影。

フボー御嶽は”クボー御嶽”ともいい、前述の神アマミキヨが開闢した七御嶽の一つです。→琉球開闢七御嶽
島の中央に位置し、イザイホーや麦の初穂祭「ミシキョマ」などの祭祀場です。
鬱蒼とした森の中に開けた空間がある感じ。上載写真の御嶽入口を奥に進むと円形の広場「タキスラー」があり、そこで神女や国王、聞得大君が拝みをしたわけです。
特に御神体があるわけではなく、空間があるだけ。タキスラーにはイビと呼ばれる石があるのですが、それはただの御香炉や目印石の役割に過ぎないとのことです。
また、フボー御嶽に関する資料等を見ると”イザイホーの祭祀場”と記載されていることが多いのですが、琉球大学名誉教授赤嶺政信氏によると、イザイホーの前段階で拝みをすることはあるそうですが、メインとなる祭祀場は御殿庭(ウドゥンミャー)とのことです。→なんじょうデジタルアーカイブ

神話によると、久高島は琉球における麦の発祥の地とされ、琉球国王は年に一度の麦の初穂祭(ミシキョマ)の時に久高島へ行幸し、フボー御嶽に入場したそうです。
国王は男性ですが、フボー御嶽の入場は認められていたそうです。性を超越した存在=琉球国王。

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御殿庭

↑御殿庭全景

↑手前=神アシャギ、奥=シラタルー拝殿

↑バイカンヤー

「御殿庭」と書いて「ウドゥンミャー」と言います。イザイホーのメイン祭祀場。
かつては行幸で来島した国王が宿泊する御殿があったとされています。球陽によると御殿は1677年に取り壊したとのこと。
神アシャギは沖縄各地で見られる宗教施設。壁のない吹き抜けの建物で神を招き祭祀を行う施設です。
神アシャギの左にある「バイカンヤー」はイラブー(ウミヘビ)を焙乾する建物で、神アシャギの右にある「シラタルー拝殿」は久高島の始祖である夫婦を合祀する建物です。
シラタルー拝殿は1970年代まではなかったそうで、始祖である夫婦を合祀すべきという意見が出て新たに建てられたそうです。

大里家

「大里家」と書いて「ウプラトゥ」と言います。久高島で一番古い家とされています。
前述の「琉球における麦の発祥の地」の神話に関わりがある家です。
簡潔に記述すると、大里家の始祖であるシマリバー(女性)とアカツミー(男性)、アカツミーが海で漂流する壺を拾い、中に入っていた種を植えた。それが久高島の麦の発祥伝説へと繋がるわけです。
ちなみに、壺に入っていた種は、麦、粟、キビ、豆、クバアサカなどと伝わっています。

また、第一尚氏最後の国王尚徳の最期に関する伝承もあり、大里家の娘と恋仲になりうつつを抜かしている間に金丸(のちの尚円王)がクーデターを起こし、尚徳は久高島からの帰路、海に身を投じたそうです。(※尚徳の最期に関しては諸説あり)
戦前まで、大里家の神屋には尚徳のものとされるカンザシが祀られていたそうです。

カベール岬

↑ハビャーン

白い一本道を北上すると、久高島最北端「カベール岬」があります。
ここにはアマミキヨが上陸したとされる「ハビャーン」も在ります。
生憎の薄曇りでした。晴れていたら絶景だったことでしょう。

ヤグルガー

神女が禊を行う「ヤグルガー」、現在は安全性の観点から立ち入り禁止になっています。
掲載した写真は2012年に撮影したものです。当時は立ち入り可能でした。

前述の大里家に伝わる種が入った壺の話ですが、アカツミーはここで禊を行ったとされています。
最初、壺を取ろうとすると波にひかれて逃げていったそうです。そのことをシマリバーに相談すると「ヤグルガーで禊をしなさい」と助言を受けます。その通りにすると、壺の方からアカツミーの懐に飛び込んできたそうです。

集落

↑沖縄らしい風景

↑テンヌジョウ(天の門) 天と地をつなぐ場所。

↑久高小中学校

↑郵便局

お昼はイラブー(ウミヘビを食べました)→食事処とくじん-イラブー汁御膳¥2300円|久高島

食事処とくじん-イラブー汁御膳¥2300円|久高島
久高島にある「食事処とくじん」でイラブー汁午前を食べました。

注意

1、島内には立ち入り禁止の場所が多数あります。
2、遊泳禁止の場所も多数あります。
3、石や植物など島外への持ち出しは禁止されています。
4、祭祀などで通行禁止や立入禁止になること場所あります。
5、咳や発熱がある場合は新型コロナの観点から行くのは控えましょう。

記事中の情報

参考文献:なんじょうデジタルアーカイブ久高島歴史民俗散歩
久高海運→こちら
久高島観光交流サイト→こちら
キーワード:アマミク,琉球神道,阿摩美久,久高コバウ森,ウプウガミ,ニライカナイ

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この記事を書いた人
まぁびぃ

ハンドルネーム:まぁびぃ。
1995年1月30日、沖縄県那覇市出身。
2007年から2017年までは、Amebaでブログ運営をしていました。
現在は、WordPressで運営しています。
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