2017年末、龍潭池畔から「当蔵旧水路」の遺構が出土したことがニュースになりました。
→精巧な石積みに驚嘆 現地で説明会 当蔵旧水路|琉球新報
現在、この地点から約200m離れたところで「龍潭線街路改良工事(R2)」が行われており、再び当蔵旧水路と思われる遺構が出土しています。位置としては、ローソン県立芸術大学前店前の路肩です。→Googleマップ
「沖縄県立埋蔵文化財センター調査報告書 首里当蔵旧水路 -龍潭線街路整備に伴う発掘調査報告書(PDF)」によると、龍潭から首里交番に至るまでの数箇所で遺構が確認されているようです。
出典:沖縄県立埋蔵文化財センター調査報告書 首里当蔵旧水路 -龍潭線街路整備に伴う発掘調査報告書
当蔵旧水路とは?
首里公民館が建っている場所には、かつて「蓮小堀(リングムイ)」という人工池がありました。
沖縄歴史博物館HPによると、蓮小堀は尚巴志代に造られた歴史的な池ですが、1958年に埋められて消滅しました。
この当蔵旧水路は、蓮小堀あたりをスタートし大溝(ウフンジュ)※1に合流していたと考えられているそうです。
蓮小堀と当蔵旧水路が直接繋がっていたのかは不明のようです。(発掘報告書47頁より)
※1 大溝(ウフンジュ)とは、龍潭の排水のための水路で、龍潭北端に戦前まであった世持橋の水門から大溝に放出されていた。大溝は樋川などを経由し真嘉比川に至ると考えられている。
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記事中の情報
沖縄県立埋蔵文化財センター調査報告書 首里当蔵旧水路 -龍潭線街路整備に伴う発掘調査報告書(PDF)→こちら
精巧な石積みに驚嘆 現地で説明会 当蔵旧水路|琉球新報→こちら
キーワード:琉球王国時代の遺構,首里,文化財
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